ヨドコウ迎賓館
(旧山邑家住宅)

※現在保存修理工事のため閉館中
◆開館日
 毎 土・日・水曜日と祝日
◆開館時間
 10:00〜16:00
 (入館は〜15:30)
◆入館料
 大人・大学生は500円
 小・中・高校生は200円
◆所在地
 〒659-0096
 兵庫県芦屋市山手町3-10
◆お問い合わせ
 淀川製鋼所 PRグループ
 TEL:06-6245-9103
 ヨドコウ迎賓館
 TEL:0797-38-1720

建物概要

国指定重要文化財
設計:フランク・ロイド・ライト
実施設計・施工監理:遠藤新・南信
設計年:1918年
竣工年:1924年
構造:鉄筋コンクリート
敷地面積:約5,200
建物面積:約359.1
延べ床面積:約542.43

links

雛人形展

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    3月3日、今日は桃の節句、雛祭りです。

     

    当館で例年開催している雛人形展ですが、今年は保存修理工事のため開催しておりません。

     

    毎年当館で雛祭りを祝ってくださる方もいらっしゃるようで、残念だというお電話もいただきます。なかには閉館していることをご存知なく来館される方も…。誠に申し訳ございません。

     

    当館は今年で築93年になります。
    フランク・ロイド・ライト設計の貴重な建物を維持し、末永く皆様にご覧いただくためには、定期的な保存修理工事がどうしても必要となりますので、ご理解いただければ幸いです。
    工事が終了した折には雛人形展も再開しますので、また当館の人形達に会いに来てください。

     

     

     

    当館のホームページに「雛人形ギャラリー」というページがあるのをご存知でしょうか?

    ここでは当館で所有している雛人形の写真を多数掲載しています。

    展示中もなかなか至近距離で見ることが出来ない人形達のお顔や衣装を、写真ではございますがご覧いただくことが出来ます。

     

    閉館中は是非こちらのページで当館の人形達をお楽しみください。

    http://www.yodoko.co.jp/geihinkan/hinaningyo/gallery/index.html

     

     

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    大谷石について

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      フランク・ロイド・ライトが手掛けた日本の業績で共通する特徴の一つに、「大谷石(おおやいし)」があります。

       

      外装材として使われることが多い大谷石を、内装にも取り入れたのはライトが初めてだと言われています。

      当館でも外装材としてだけではなく、館内の暖炉や柱、階段などに使用されていて、それぞれに幾何学的な彫刻が施されています。

       

      応接室の暖炉や柱に使用されている大谷石

       

      今回は、この大谷石についてご紹介します。


      大谷石の産地は、栃木県宇都宮市大谷町。
      まだ日本が海の底だった時代に、海底火山の噴火により噴出した火山灰などが海中に堆積し、長い年月をかけて固まってできた“凝灰岩”の一種です。

       

      石の特徴としては、多孔質で軽くて軟らかく加工に適しています。
      中にはミソと呼ばれる粘土質で茶褐色の部分があり、ここが時の経過と共に空洞化し、独特の暖かみのある風合いを作り出します。

      また、耐火性に優れていることから、主に石造りの蔵の外壁や石塀などに多く使用されてきました。

       

      大谷石・茶色の箇所がミソ

       

      ミソ部分が空洞になった大谷石の柱

       

      その利用の歴史は古く、縄文時代にまで遡ります。
      本格的な採掘が始まったのは江戸時代の中頃。それまでは農業の合間に採掘されることが多かったようですが、この頃には専門の職人が現れました。
      明治時代には交通機関の発達と共に、関東を中心に全国へと出荷されるようになったそうです。


      ライトは、帝国ホテルに使用する石として、最初は石川県で採掘される菩提石(蜂の巣石)を考えたようです。ところが産出量が少ないために断念して、代わりに大谷石が選ばれました。温かみのある風合いと彫刻を施しやすい軟らかさをお気に召したようです。

       

      菩提石(蜂の巣石)

       

      帝国ホテルでは大量の大谷石が必要になるため、ライトの下で帝国ホテルの建築に携わっていたアントニン・レーモンドと内山隈三が宇都宮に出向いてひと山購入しました。今でもその山は“ホテル山”と呼ばれて残っています。

      (アントニン・レーモンドについてはこちらのブログでも紹介しています)

       

      余談ですが、帝国ホテルで使用されたレンガには愛知県知多半島の粘土が採用され、常滑に「帝国ホテル煉瓦製作所」という帝国ホテル専用の会社が設立されました。そこで技術顧問をしていた方が、ホテル竣工後に設備と従業員を引き継いで会社を興しました。それが伊奈製陶株式会社で、後の株式会社INAX、現・株式会社LIXILです。
      どちらもスケールが大きい話ですね。

       

      大谷町・ホテル山

       

      大谷町には、大谷資料館という昔の採掘現場を見学できる施設があります。

      地下に約2万平方メートルの巨大空間が広がり、ライトアップなどの演出もあってとても幻想的です。

      坑内の平均気温は8℃前後で、今年の1月に訪問した際は3℃でしたが、寒さを忘れるほどの迫力でした。

       

       

       


      大谷町周辺には、大谷石を使用した建物や蔵がたくさんあり、採掘現場や採掘されて切り立った崖のようになった山が続き、独特の風景が広がります。
      近くに行かれる際には、立ち寄られてみてはいかがでしょうか?

       

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      工事だより vol.3

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        節分も立春も過ぎましたが、まだまだ寒さが続きますね。

         

        当館の工事は進み、4階にも足場が組まれ、北側のバルコニーからシートがかけ始められました。

        この足場とシートについては、また改めてご紹介する予定です。

         

        003.JPG

         

        002.JPG

         

        さて前回の「工事だより vol.2」で、当館3階和室の畳をすべて外したことをお伝えしましたが、その続報です。

         

        現在、畳がすべて取り払われて板間の状態ですが、この床板は実は建築当初から残るオリジナルのものだそうです。

        このことは昭和60年〜63年に行われた保存修理工事の際に分かっていましたが、今回の工事で改めて根拠を確認することが出来ました。

        興味深い内容でしたので、皆様にもご紹介いたします。

         

        DSC_0355.JPG

         

        床板の写真です。

        よく見ると一枚一枚、板の幅が違います。

        写真中央の板が特に幅が広いので分かりやすいかと思います。

         

        文化財保護に携わられている兵庫県教育委員会の担当の方によると、板幅が今のように均一に規格化されたのは機械が普及した戦後からで、このように幅が違うのは戦前の建物によく見られるそうです。

         

        DSC_0354 (2).JPG

         

        そして板のアップです。

         

        うっすらと斜めに線が入っているのが分かるでしょうか?

        この線は、近年使用されている電動の回転式ノコギリではなく、手作業でノコギリを使って板を切断すると表れるそうです。

        斜め線の下、平らになっている箇所はかんなをかけた跡かと思われます。

         

        昭和前期までは作業現場に木材を切る専門の職人がいたそうで、ここでも現場に木材を持ち込んで製材していたのかもしれません。

        電動ノコギリやチェーンソーが日本に普及したのは昭和30年代のようですので、このことからも、この板は戦前のものだと推測できます。

         

        文化財ですので、このような普段目に触れない床板であっても、出来る限りオリジナルのものは未来に残す必要があります。

        最初の修理工事でも、このオリジナルの床板を再利用できるよう、床板を外すときに一本一本釘を丁寧に抜いていたそうです。

         

        工事を進めていると、いろいろな発見があります。

        また新しい情報が入り次第、このブログで紹介して参ります。

         

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